サンペールのコメントを日本語に訳すサンティさん=2023年5月、神戸市西区のいぶきの森球技場
サンペールのコメントを日本語に訳すサンティさん=2023年5月、神戸市西区のいぶきの森球技場

 J1ヴィッセル神戸でスペイン語、英語の通訳を務めたサンティ・フェランさん(33)は、6シーズンにわたり、イニエスタのほかにもトップ選手らをサポートしてきた。スペイン代表として2010年W杯南アフリカ大会で優勝を果たしたダビド・ビジャをはじめ、元ベルギー代表トーマス・フェルマーレン、ボージャン・クルキッチ、セルジ・サンペール…。それぞれの素顔を明かした。(尾藤央一、有島弘記)

-ビジャは神戸で19年間のプロ生活に終止符を打った。

「めちゃくちゃフレンドリー。僕が印象に残っているのは、38歳なのに練習への取り組み方が若手みたいだったこと。本当に素晴らしく、100%で毎日励んでいた。すべての練習に対して飛び抜けていた。これだけのキャリアを積んで引退も近い選手が、日本に来てもまだ、日々全力を出し切っていることが印象的だった」

-イニエスタとの仲は?

「素のイニエスタは内向的な人だが、ビジャとはとても仲が良く、多くを共有していた。波長が合ったと思う。ビジャはフレンドリーで外交的で、それがうまくはまった。バスの移動中に一緒にゲームをしていたり、食事もよくしていた」

-フェルマーレンはアーセナル(イングランド)やバルセロナ(スペイン)を経て、2019年夏に神戸入りした。

「腰が低く非常に謙虚で、フラットに接してくれた。普段は自己主張をしない選手だが、ゲーム形式の練習では負けず嫌い。むっちゃ怒るんですよ。世界を舞台に戦う選手はスイッチが入るんだなと勉強になった。普段から想像できないほど、試合中はめちゃくちゃ声を出し、指示も出す。選手としての鑑だった」