高校3年間で11度の全国優勝を遂げた羽藤美優=明石北高
高校3年間で11度の全国優勝を遂げた羽藤美優=明石北高

 重量挙げのホープ羽藤美優(明石清水高)が、高校生相手に無敗のまま卒業する。全国高校総体(インターハイ)を3年連続で制したのをはじめ、全国優勝11度。いずれもスナッチ、ジャーク、トータルの完全制覇だった。4月からは強豪の早大に進み、2028年のロサンゼルス五輪出場を目指して飛躍を誓う。(初鹿野俊)

 競技者だった両親の下、明石市に生まれた。初めてバーベルに触れたのは幼稚園児だった6歳。重量は3キロだった。地元の教室で力をつけ、器械体操を習った経験も生きた。「体の柔らかさが増し、軸もぶれにくくなった」と振り返る。

 大久保中に進んでからは、父辰雄さんが顧問を務める明石北高で腕を磨いてきた。初の日本一は高校1年のインターハイ。女子が初採用された大会で45キロ級の初代女王に輝いた。翌春からは五輪種目の49キロ級に階級を上げたが、快進撃は止まらなかった。