穴口一輝さんの遺影とともに引退のテンカウントゴングを聞く大橋哲朗(右)と小林豪己(左)。中央は真正ジムの山下正人会長=8日、神戸市立中央体育館
穴口一輝さんの遺影とともに引退のテンカウントゴングを聞く大橋哲朗(右)と小林豪己(左)。中央は真正ジムの山下正人会長=8日、神戸市立中央体育館

 引退のテンカウントは「3人」で聞いた。8日、神戸市立中央体育館で行われたボクシング興行で、元世界ボクシング機構(WBO)アジア・パシフィック・スーパーフライ級王者の大橋哲朗(姫路市出身)と元同ミニマム級王者の小林豪己(加古川市出身)の引退式があった。強豪の真正ジム(神戸市東灘区)所属で、リング禍の末に亡くなった穴口一輝さん(芦屋学園高出身)の親友だった2人は、遺影とともにセレモニーに立った。

リング禍で亡くなった穴口さんの遺影と 

 2024年2月、ジムのホープだった親友を失った後、2人は果敢だった。小林は穴口さんが亡くなった翌日にアジアのベルトを奪い、大橋は2カ月後に同じ地域王座に就いた。ベルトを失ってからも故人の練習着を愛用し、トランクスに名前を入れて闘い続けたが、3人の夢だった世界王者には届かなかった。