課題への対応状況などを確認して回る調査員ら=豊岡市赤石
課題への対応状況などを確認して回る調査員ら=豊岡市赤石

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の認定を受ける「山陰海岸ジオパーク」が、2024年夏までの課題改善を求められる「条件付き」になっている問題で、来年の審査に備えた専門家らの事前確認が10~12日、兵庫、京都、鳥取の各地で実施された。課題に対応する同ジオパーク推進協議会や、確認を終えた調査員らに現状を聞き、「Q&A方式」でまとめた。(まとめ・阿部江利)

■「天然石販売地域超えた課題」

 -そもそも世界ジオパークとは。

 地球活動やそこに生きる人たちが培った美しい景観と文化を生かし、『地元を元気にして、将来にふるさとを引き継ごう』とする世界的な取り組み。山陰海岸は2010年に初認定を受けた。

 15年からはユネスコが審査をしており、世界48カ国、195地域(今年5月時点)が認定され、国内には10カ所ある。日本版の「日本ジオパーク」も46地域あり、アウトドアをはじめとする観光や農林水産業、防災教育など多様な取り組みが展開される。