山陰海岸ジオパークが、ユネスコの「世界ジオパーク」に認定されて喜びを分かち合う地元の関係者ら=2010年10月4日、玄武洞公園
山陰海岸ジオパークが、ユネスコの「世界ジオパーク」に認定されて喜びを分かち合う地元の関係者ら=2010年10月4日、玄武洞公園

「人を呼び込みたい」が原点

 日本時間の2010年10月4日未明。山陰海岸ジオパークは、ギリシャで行われた最終審査で「世界ジオパーク」に初認定された。同日には但馬各地で祝賀式典があり、市町や観光関係者をはじめ地元が喜びに沸いた。「自分たちの地域を誇りに思い、世界にアピールしようという活動の成果」「世界に私たちのまちを発信したい」「大事なのはこれから」-。

 14年がたち、山陰海岸ジオパークは施設での岩石販売などを理由に「世界」再認定に黄信号が灯る。そもそも認定の目的、意義は何だったのか。時間を巻き戻して原点を振り返りたい。