裁判所を出る蘋果日報の創業者、黎智英氏の妻(手前左)=9日、香港(共同)
 裁判所を出る蘋果日報の創業者、黎智英氏の妻(手前左)=9日、香港(共同)

 【香港共同】量刑が言い渡された瞬間、表情をほぼ変えず、黙って裁判官を見つめた。9日、香港の高等法院(高裁)から懲役20年を言い渡された民主派香港紙、蘋果日報(リンゴ日報)の創業者、黎智英氏(78)。開廷から7分で閉廷が告げられると、笑顔をつくりながらもさみしげな様子で傍聴席に向かって手を振り、法廷を後にした。

 開廷の数分前、黎氏は白いジャケット姿で現れた。傍聴席に向かい満面の笑みを見せ、握った拳をもう一方の手で包んで振り、敬意を示すしぐさを繰り返した。妻の姿を見つけると、人さし指を立てた。妻も人さし指を立て返した。

 白い歯を見せ、なかなか座らない黎氏の肩を係官が何度か軽くたたいて着席を促した。黎氏は両手で小さなハートマークを作り傍聴席に示した。

 黎氏の妻は量刑を聞いた後、唇をかんで悔しさを押し殺すような表情を見せた。サングラスをかけた後で涙を拭った。法廷を出ると、知り合いとみられる傍聴人と抱き合い再び涙した。記者団の取材は受けなかった。

 裁判所前には大勢の傍聴希望者が列をなした。