練習に参加するスピードスケート女子の吉田雪乃(手前)=19日、ミラノ(共同)
 練習に参加するスピードスケート女子の吉田雪乃(手前)=19日、ミラノ(共同)

 涙のレースから4日後の朝、スピードスケート女子の吉田雪乃が氷に戻ってきた。19日の練習に参加。「気持ちを前向きにしなきゃいけないと思って。4年後を見据えたら、克服しないままこのリンクで終わるのは嫌だった」。

 初の五輪は実力を発揮できないまま終わった。メダル候補とされた500mで13位。同走選手がスタートの姿勢を取るのが早く、普段通りのタイミングで構えた吉田は遅いと判断されて笛が鳴った。「気にしたこともないところで取られて、焦った」。思わぬフライングで動揺したという。

 出足が鈍り、自己ベストより1秒10も遅くゴール。号泣した。期待を裏切った申し訳なさや自責の念が押し寄せた。メダルを取れば恩師への恩返しとし、競技をやめる覚悟だったと試合後に明かした。

 仲間のレースを観戦し、大聖堂を訪れた。周囲から次の五輪までサポートするとの言葉も受けた。「4年後、頑張ろうかなって思えてきた」

 予想外のことが多く起きるのが五輪だ。「実力が足りなかった」と受け止める。23歳。苦い思い出を塗り替える時間はたっぷりとある。(共同)