米国内で、規制当局から80年運転の認可を得た原発は稼働中の2割に当たる20基に上ることが19日、日本原子力産業協会の分析で分かった。トランプ大統領は原発の発電能力を4倍にすることを掲げる。新規建設は巨額の費用を要するため、既にある原発を使い倒そうとする思惑が透ける。閉鎖した原発を“復活”させる動きもあるが、専門家は「事故リスクは高まる」と指摘する。

 協会によると米国の当初の運転期間は40年で、20年の延長を2度申請できる。今年1月時点で運転中の94基のうち88基が60年運転を認められた。そのうち20基が80年運転の認可を取得し、別の5基も申請済みだ。

 トランプ氏は人工知能(AI)の拡大など電力需要の伸びを見込み昨年5月、原発の発電能力を2050年までに24年の4倍となる400ギガワットに拡大させる大統領令に署名。だが規制強化などで建設費は高騰し、23~24年に運転を始めた南部ジョージア州のボーグル3、4号機は建設費が当初の140億ドル(約2兆2200億円)から320億ドルに跳ね上がった。