息子の死から9年余り。学校側の対応に不信感を募らせ「無念を晴らしたい」との思いで闘ってきた両親は、主張の一部のみを認めた8日の長崎地裁判決を複雑な気持ちで受け止めた。母親(54)は記者会見で「事実は認めるけれども、違法とまでは認められない。それが重くのしかかっている」と思いを吐露した。

 遺影を抱えて裁判所に入った母親。法廷では静かに目を閉じて聞き入った。判決は、学校側が取り組みを講じて生徒の心情把握に努めていれば、いじめの一部を防止できたと判断した。母親は「息子にいい報告ができる。学校は知らなかった、気付かなかったでは済まされない」と憤った。

 自殺後の対応を含め、判決はいくつもの部分で両親が訴えてきた学校側の問題点を認めた。ただ、自殺への法的な責任までは踏み込まなかった。父親(59)は「息子に対して申し訳ない」と悔しそうにつぶやいた。

 提訴から約3年半での司法判断。原告代理人の秋山侑平弁護士は判決の一部に不満をのぞかせる一方、控訴するかどうかは「結論は出ていない」と述べるにとどめた。