スーパーのポイント5倍デーにまとめ買いをしているAさんは、自分の買い物方法が結果的に節約につながっていると思っています。そのため、必要な時に必要な分だけ買い物をするようにしている同僚に対して「ポイントを意識しないなんてもったいない」「どこかで買い物のコツを教えてあげたい」と考えていました。
そんなある日、スーパーの日用品売り場で偶然Aさんと同僚は出会います。Aさんの買い物かごには商品がパンパンに詰められ、一方で同僚の買い物かごには少ししか商品が入っていません。
そこでAさんは同僚に「今日はポイント5倍デーだからまとめ買いした方がいいよ」と言います。しかしそれに対して同僚は「ポイントを意識して買い物をすると節約できないからやめてるの」と言い、レジに向かうのでした。
ポイントを意識することで節約ができていると考えていたAさんは、同僚の言葉に耳を疑います。では実際に、Aさんの買い物方法よりも同僚の買い物方法の方が節約できているのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの橋本ひとみさんに話を聞きました。
■安く買い物をすることではなく「構造」が貯金の差をつくる
ーAさんの買い物方法と同僚の買い物方法は、どちらの方が節約できるのでしょうか?
必要な時に必要な分だけ買い物をする同僚の買い物方法の方が節約に向いています。
まとめ買いをしないということは、家に余分な在庫を抱えないということです。在庫がなければ消費は増えません。ポイント還元という「お得」に行動を左右されないから、予定外の支出も生まれにくいというのも節約向きな点です。
ーまとめ買いでは無駄な買い物をしてしまうということでしょうか?
仮にポイント5倍デーに月2回、1万円ずつ購入した場合、通常1%のところ5%還元で月1000円分のポイントが貯まります。一見お得ですが、まとめ買いで在庫が増えると、人は無意識に使う量を増やしてしまいます。
シャンプーが3本あれば少し多めに使いやすくなるし、お菓子が棚にあれば手が伸びやすくなるものです。使う量が増えれば当然なくなるのも早くなり、結果として補充の頻度も上がります。仮に2万円分の購入で消費量が1割増えれば、月に2000円余分に使っている計算になります。
さらにポイントが貯まると「使わなきゃ損」という心理が働き、本来不要だったものを一緒に購入しがちです。月500円の上乗せ購入が加わると、ポイント還元の1000円を差し引いても月1500円が余分にかかります。使いすぎる月が重なれば、その差はさらに広がっていくのです。
ーでは貯金に向いているのも同僚の買い物方法ということでしょうか?
その通りです。月間で買い物に使う金額が少なくなるので、それは貯金に直結します。Aさんも一時的に同僚のような買い物方法を試して、金額差を確認してみるのをおすすめします。
◆橋本ひとみ(はしもと・ひとみ)
銀行勤務12年を経て、現在は複数企業の経理代行をおこなう。法人営業や富裕層向け資産運用コンサルティングの経験に加え、ファイナンシャル・プランナー、宅地建物取引士の資格を持つ。
(まいどなニュース特約・八幡 康二)
























