記事特集
兵庫県などが主催する「ひょうご安全の日のつどい」は、神戸市中央区の人と防災未来センター前で開かれた。
式典には約430人が参列。正午ちょうど、カリヨンの鐘が鳴り響き、参列者は目を閉じて犠牲者を悼んだ。主催者を代表して井戸敏三知事は「一人一人が防災について考え、行動する『災害文化』の定着を目指す」と誓った。
会場周辺での交流行事や防災訓練、被災地を歩く「メモリアルウォーク」など関連行事は、新型コロナの感染防止のため中止となった。(藤井伸哉)
■追悼と誓いのことば 井戸敏三・兵庫県知事
阪神・淡路大震災から四半世紀を超える歳月が経過し、兵庫でも震災を経験していない県民が増えています。決して、震災を風化させてはなりません。
震災から25年の節目となった昨年、新型コロナウイルス感染症という新たな脅威が私たちを襲いました。
26年前の阪神・淡路を県民一丸となって乗り越えてきた私たちなら、今回の危機もきっと乗り越えられるはずです。ポストコロナの明るい社会の姿を描きながら、安全・安心の礎を築き、豊かで質の高い「すこやか兵庫」の実現へ歩みを進めることを誓います。(要旨)
子どもたちからのメッセージ(要旨)は以下
■神戸市立なぎさ小6年 福元悠介君(12)
小学校6年間の防災学習の中で心に残っているのは人と人のつながりです。阪神・淡路大震災ではおよそ90%の方が近所の人に助けられたと知り、近所同士の強い絆を感じました。
去年は、新型コロナの流行で休校期間がありました。友達と遊んだり、冗談を言ったり、当たり前だったことが楽しかったんだと思いました。今まで以上に友達や家族との絆を深めていきたいと思いました。
復興に向けての頑張りや当時の人々の絆の強さを歌声にのせて、合唱部の仲間と「しあわせ運べるように」を笑顔で歌います。
■神戸市立渚中2年 小沼楓夏さん(14)
新型コロナの影響で、私たち渚中防災ジュニアリーダーの活動は大幅に規模を縮小しています。
今、地震や災害が起こった場合、どうするのだろうと疑問に思うことがあります。中学校の体育館に多くの避難者を押し込むのでしょうか。それとも、クラスター(感染者集団)発生を恐れ、避難者の受け入れを拒否するのでしょうか。
このような時だからこそ、防災・減災を柔軟に考えなければならないと思います。新しい視点で考える必要性を大切に、防災ジュニアリーダーとしての活動を深めていきたいです。
■県立舞子高3年 松岡紗輝(18)
舞子高環境防災科で学ぶ中で、たくさんの方から阪神・淡路大震災のつらい体験をうかがいました。自分にできることは、被災者の方の「忘れないでほしい」という思いを周りの人に伝えることです。
私たちの世代は「未災者」と呼ばれています。私は大好きな家族や友人、関わる全ての方々を守りたい。聞かせていただいた話を、共に生きる若い世代に伝え、災害から多くの命を救うことにつなげたいです。未来を担っていく者として、震災を後世に語り継ぐことを約束します。
2021/1/17住宅倒壊、スーパー行列 阪神・淡路の映像記録、スマホで2021/1/25
「防災農地」兵庫でも始動 避難場所や仮設用地に2021/1/24
震災のこと、ようやく話せるかも 両親亡くした男性2021/1/19
亡き祖母の祈り「引き継ぐ」 震災26年2021/1/18
兄亡くした女性「お正月には、幸せそうに笑ってたね」2021/1/18
頭蓋骨骨折、乳がん発見 きっと、おかあが守ってくれた2021/1/18
「しあわせ運べるように」作った臼井さん、歌誕生地で指揮2021/1/18
学校防災マニュアル改定 保護者引き渡しのルール徹底を2021/1/18
生き埋めになったまま「子どもは?」 病院で知った妻の死2021/1/17
ひょうご安全の日のつどい 鐘が鳴り響き犠牲者悼む2021/1/17
神戸・東遊園地で1・17のつどい 遺族代表のことば2021/1/17
自慢の妹、最後の会話はミスチルCD「今度聞いておくね」2021/1/17
「孫の後ろ姿忘れられず」 震災26年、亡き人を思う2021/1/17
震災授業「6434人の中に、先生のお兄ちゃんがいます」2021/1/17
西宮震災記念碑公園で多くの遺族が祈り2021/1/17
「ここに来ればおふくろに会える」追悼の碑に母の名刻む2021/1/17
北淡震災記念公園で追悼行事 参列者は例年の4分の1程度2021/1/17
コロナ禍…オンラインで追悼 全国各地から祈り2021/1/17
発生時刻の朝「5時46分」 阪神・淡路大震災26年2021/1/17
発生26年の朝 阪神・淡路大震災 追悼の火ともる2021/1/17
広がる人口や経済の地域格差 都市の活力向上課題に2021/1/17
大震災で母亡くし中学時代泣きながら歌った「浜崎あゆみ」2021/1/17
「お母さんが喜ぶなら」 夢の小児科医になり感じる愛2021/1/17
「生」文字ライトアップ、震災からの再生願い 武庫川中洲2021/1/16
被災者の生活再建支え26年 大震災復興基金、5月に解散2021/1/16
「1・17ひょうご安全の日宣言」を発表2021/1/16
亡き娘のピアノ 震災の傷直し、今も変わらぬ音色2021/1/16
コロナ禍の「1・17」追悼 遺族の思いさまざま2021/1/16
追悼行事相次ぐ中止・縮小 「3密」回避、時間延長も2021/1/16
阪神・淡路、災害援護資金の返済免除 新たに1500件超2021/1/16
死者921人、全焼4760棟 警察署長が振り返る大震災2021/1/16
亡き祖父の励まし胸に声楽の道へ 届けたい希望の歌声 2021/1/16
震災体験伝え続ける 阪高で落下免れたバス運転手2021/1/15
追悼行事支えた「竹灯籠の人」 ひたむきな姿、歌で追悼2021/1/15
震災の教訓と経験発信へ 本紙「6つの提言」検証2021/1/15
震災乗り越えた小売市場 コロナ禍生き残りかけ奮闘2021/1/14
東北の子たちに1・17証言集寄贈へ 牧理事長ら2021/1/14
震災26年インタビュー 井戸敏三・兵庫県知事2021/1/14
震災26年インタビュー 久元喜造・神戸市長2021/1/14
神戸大院生の遺志継ぐ「竸基弘賞」 3人3団体を選ぶ2021/1/14
災害復興住宅の独居死71人 2020年の兵庫県内2021/1/13
コロナ禍で「1・17メモリアルウォーク」中止2021/1/13
震災で店半壊、傘売り負債返済 再起への逸話映画や本に2021/1/13
「今を頑張る」友の形見のドレスに誓う 今年も東遊園地へ2021/1/13
灯籠の文字は「がんばろう」 東遊園地の震災追悼行事2021/1/12
年齢や障害とらわれず、誰もがおしゃれを 原点は1・172021/1/12
放送各局が震災特別番組 コロナ禍の巨大地震想定など2021/1/12
本紙震災報道に密着 NHK・Eテレで17日再放送2021/1/12
学生が挑む、復興住宅に絆再び 尼崎・市営久々知住宅2021/1/12
1・17の東遊園地に並ぶ紙灯籠 応募が6千件超2021/1/11
アンケートで振り返る阪神・淡路大震災2021/1/11
兵庫県内の学校耐震化、21年度に完了2021/1/11
被災者の体験談に思い新た 大学生らが紙灯籠製作2021/1/11
コロナで1・17恒例の合唱中止 鎮魂と復興の歌、22年に響かせたい2021/1/10
阪神・淡路大震災、震災死者6435人に修正か 宝塚市で1人追加2021/1/8
1・17追悼の集い、遺族代表加賀さん 娘の存在、笑顔の支えに2021/1/8
被災、アルコール依存症… どん底から再起の男性、断酒会で立ち直り支援2021/1/7
震災追悼行事の動画配信 亡くなった学生らに黙とう 関学大2021/1/7
歌の思い伝え続ける 神戸発、世界の被災地で響く「しあわせ運べるように」作者退職へ2021/1/6
過去の災害、風化させぬ ボランティア団体がカレンダー2021/1/5
震災で火に包まれた鷹取東第1地区 区画整理20年2020/12/26
ラジ関1・17に震災特番 高校生ら記憶の継承考える2020/12/23
新長田再開発事業 市が検証報告書「商業にぎわいに課題」2020/12/23
新長田再開発の検証報告 商店主ら思いさまざま2020/12/24
被災地を歩く1・17メモリアルウォーク 参加者募集2020/12/22
震災遺族が自ら語る重み伝えた白木さん 目標だった銘板に2020/12/20
震災犠牲者らの名刻むモニュメント 新たに7人追加2020/12/19
借り上げ復興住宅控訴審 住民男性の控訴棄却 大阪高裁 2020/12/18
借り上げ住宅の異議請求訴訟 住民側の請求棄却 神戸地裁2020/12/18
新野さん、創造的復興理論で支え 兵庫の未来見据え提言2020/12/17
1・17行事、コロナ禍でも「鎮魂の思い途切れず」2020/12/17
来年1・17の追悼行事は42件 前年比18件減2020/12/17