冷凍和牛約26トンを不正に輸出したとして、兵庫県警生活経済課と西宮署などは5日、関税法違反と家畜伝染病予防法違反の疑いで、西宮市の食料品販売会社「サンコートレーディング」社長の男(76)や、山口県下関市の冷蔵倉庫会社「林兼冷蔵」役員の男(53)ら男女4人を再逮捕した。県警は4人の認否を明らかにしていない。
4人の再逮捕容疑は共謀し、昨年10月、冷凍牛肉約26・3トン(輸出申告価格約1億4380万円)の送り先をカンボジアと虚偽申告し、手続きとして必要とされる家畜防疫官の検査や輸出検疫証明書の交付を受けずに香港へ輸出した疑い。
同課によると、冷凍和牛は中国企業が香港で引き受けていた。香港への牛肉輸出には、指定施設での解体などの厳格な条件があり、同課は手続きが簡易なカンボジア向けを装ってコスト削減などを図ったとみている。