甲南医療センター(神戸市東灘区)の医師、高島晨伍さん=当時(26)=が2022年に自死した問題で、西宮労働基準監督署が労働基準法違反容疑で書類送検した運営法人「甲南会」と同センターの院長ら2人について、神戸地検は4日、不起訴処分とした。処分理由は明らかにしていない。
高島さんは20年4月から同センターの研修医として勤務。22年4月に消化器内科の専攻医に採用されたが、同5月に神戸市内の自宅で自死した。
西宮労基署は、業務に学会発表の準備が重なり、極度の長時間労働があったとして労災認定。23年12月、高島さんに労使協定(三六協定)で定めた上限の月95時間を超える113時間56分の時間外労働をさせた疑いで、法人理事長を務める院長ら2人を書類送検していた。