神戸空港に就航したスターラックス航空(手前)と大韓航空の機体。左奥はスカイマーク機=18日午前、神戸市中央区(撮影・笠原次郎)
神戸空港に就航したスターラックス航空(手前)と大韓航空の機体。左奥はスカイマーク機=18日午前、神戸市中央区(撮影・笠原次郎)

 神戸空港に18日、国際チャーター便が就航した。韓国、中国、台湾の航空会社4社が5都市との間で週40往復し、定期便に近い運航を行う。初日は6往復便が飛び、航空各社によると、初便はほとんどが満席に近い搭乗率や予約率だった。同日開業した第2ターミナルビル(T2)は終日、多くの旅客でにぎわった。

 午前9時半ごろ、台湾・台北(桃園)からのスターラックス航空便が予定より約30分早く到着した。続いて、同10時5分ごろ、韓国・ソウル(仁川(インチョン))からの大韓航空便が降り立った。両便とも折り返し、神戸からの旅客を乗せて出発した。

 午後にはスターラックスの台中線、エバー航空の台北(桃園)線、上海吉祥航空の上海(浦東)線などが順次到着、出発した。

 初便の搭乗率は、大韓ソウル線=神戸到着便95%、出発便98%▽スターラックス台北線=神戸到着便99%、出発便90%▽スターラックス台中線=神戸到着便100%、出発便60%-だった。エバー航空台北線は団体客のみでほぼ満席。吉祥航空上海線は予約ベースで神戸出発便100%、到着便は「空席一つ」だった。

 T2ではこの日午前、神戸市や兵庫県、神戸商工会議所などでつくる神戸空港利用推進協議会が、関西エアポート神戸とともに就航記念式典を開き、約300人が参加した。久元喜造市長は「神戸市は新たな国際都市としての可能性を手にした。関西全体の発展に貢献できるように全力で取り組む」と述べ、山谷(やまや)佳之社長は「皆さんと力強いスクラムを組み、神戸空港を育てていきたい」と語った。

 各航空会社の代表らも加わり、テープカットやくす玉割りで国際化を祝った。各社の初便が到着すると、空港関係者や有馬芸妓(げいこ)らが横断幕を掲げて旅客を出迎え、記念品を手渡した。

 神戸空港の国際化は、関西3空港の役割を官民で話し合う2022年9月の「関西3空港懇談会」で合意された。今月30日~5月4日には、ベトナムの格安航空会社(LCC)ベトジェットエアを使ったツアーも実施される。30年前後には国際定期便の運用が始まる。(大島光貴)