兵庫県川西市緑台4のため池「新田大池」に冬の使者・オシドリが飛来している。色鮮やかな体をしたオスたちが悠々と泳ぎ回り、水辺を華やかに彩る。
オシドリは主に国内を移動する漂鳥で、越冬のために南下する。オスは銀杏(いちょう)羽と呼ばれるオレンジの羽や赤いくちばしを持つ。県のレッドデータブックでは絶滅の危機が増大している「Bランク」に指定されている。
穏やかな天気の下、群れで泳ぐオシドリたちは、鳴き声を上げながら岸辺の林を出たり入ったり。市民団体「川西自然教室」によると、この池には少なくとも25年前から飛来しているという。
龍谷大学里山学研究センター研究員の須川恒さんは「フェンスに囲まれた安全な場所で、餌となるドングリ類のなる樹木も多いのだろう」と話した。(風斗雅博)
