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窓口の「混雑ランプ」
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窓口の「混雑ランプ」
職員の手元には、ボタンを押す回数で混雑状況を表示できる端末がある
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職員の手元には、ボタンを押す回数で混雑状況を表示できる端末がある
過去のデータを基にした窓口の混雑予想のカレンダー
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過去のデータを基にした窓口の混雑予想のカレンダー
尼崎市がホームページに掲載している曜日や時間帯別の混雑傾向
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尼崎市がホームページに掲載している曜日や時間帯別の混雑傾向
待ち時間が長くなりそうな市民に配布するベル。まるでフードコートのよう
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待ち時間が長くなりそうな市民に配布するベル。まるでフードコートのよう

 市役所の市民課窓口をスムーズに利用して「密」を回避してもらおうと、兵庫県尼崎市市民課が全国でも例を見ない、あの手この手を打ち出している。来庁前にスマートフォンで混雑状況を知ってもらい、庁舎内の待ち時間には、商業施設のフードコートさながらに「呼び出しベル」を配る。待つ、混むという二つの市民ストレス解消を目指し、知恵を出しあう職員らの合言葉は一つ。「税金を使わず、頭を使え」(竹本拓也)

■信号で表示

 市のホームページ(HP)から市民課のコーナーを開くと、信号機の表示が現れる。窓口の「混雑ランプ」。青は「空き」、黄色は「やや混み」、赤は「混み」を示している。

 市民課が今春に始めた県内初の試みで、「証明書の発行」なら、青色は10人以下、黄色は10~15人、赤色は15人以上。「住民異動届と印鑑登録」なら、青は7人以下、黄は7~10人、赤は10人以上…と窓口ごとに混雑状況を伝えている。

 市によると、市民課には転出入や出産のほか、結婚・離婚の手続き、印鑑登録などで1日平均約270件の届け出がある。証明書の発行となるとその倍以上。中でも3、4月は繁忙期で、今年4月の来庁者はコロナ禍で減ったとはいえ1日平均で492人にもなる。

 ただ、多くの市民は感染に気を付けながらも必要に迫られて来ている。それなら「混んでいない時間帯に行きたい」という市民のニーズに応えられないか。職員らが話し合い、昨春から始めたのが“窓口ノーストレス作戦”だ。

 混雑ランプは、実は「6番目の作戦」という。職員が手元の端末を押すだけでHPに反映され、自治体向け無料サービスを使っているため、運営コストはかからない。

■回転率を重視

 作戦は進化している。

 昨春、最初に打ち出したのが「混雑予想カレンダー」だった。前年のデータを基に混雑を予測し、市民のスケジュール作りに役立ててもらおうとHPに載せた。さらに、より細かい情報があった方がいいと考え、曜日別や時間ごとの混雑予測も追加した。これを見ると、月曜午前が最も混む傾向にあることが一目で分かる。

 昨秋には、待つ人が滞留する状態を少しでも解消しようと、一般窓口とは別に「クイック窓口」を設けた。窓口は原則受け付け順に対応するが、あえて「回転率」を重視し、短時間で発行できる住民票などを優先的にさばくようにしたのだ。

 続けて導入したのが「呼び出しベル」。料理のできあがりを知らせるフードコートの要領で、30分以上の待ち時間が予想される市民に優先して配り、赤ちゃん連れやお年寄りから「車内で待てるのでありがたい」などと好評を得た。

 「お金かけずにできることがまだあるやん」と職員から声が上がったのが動画投稿サイト「ユーチューブ」でのライブ配信だ。HPで「市民課窓口」と検索すると、プライバシー保護のために画像処理した窓口の様子が生中継される。これでベルを持たない市民も窓口の呼び出し番号をスマホで見ることができるため、庁内で待つ必要がなくなった。

■逆境を逆手に

 いずれも職員らのアイデアから生まれており、どれも全国で異例の取り組み。「以前よりも混雑は確実に緩和している。今年の連休明けには赤信号がほとんどともらない窓口もあった」と、市民課の高田十美子課長補佐が手応えを語る。

 コロナ禍の逆境を逆手に取ってサービスを向上させる。「市民は人生の何らかの節目のために窓口を訪れている。安全に快適に利用していただけるよう、これからも正確さと迅速性を追求していきたい」

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