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神戸新聞社のインタビューに応じる盛山時枝さん=西宮市和上町、神戸新聞社阪神総局
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神戸新聞社のインタビューに応じる盛山時枝さん=西宮市和上町、神戸新聞社阪神総局
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神戸新聞社のインタビューに応じる盛山時枝さん=西宮市和上町、神戸新聞社阪神総局

 兵庫県川西市栄根2の路上で2002年5月、伊丹市の会社員小瀬秋雄さん=当時(30)=が刺殺された事件は23日で丸19年になった。遺族は有力情報提供者に300万円の謝礼金を設けるが逮捕に至らず、県警川西署捜査本部は今年、情報提供を求めるビラ配りをコロナ禍で中止。秋雄さんの母・盛山時枝さん(73)=伊丹市=は事件の風化を心配しつつ訴える。「少しでも手掛かりがほしい。絶対に諦めない」(浮田志保)

 02年5月23日夕、自宅の炊事場にいた時枝さんは、玄関に入ってきた息子の声を聞いた。「今日もおいしかったわ。ありがとー」

 1人暮らしをしながら、宝塚市内の塗装工事会社で働いていた秋雄さん。時枝さんが作った弁当の空箱をげた箱の上に置くと、すぐに出ていった。

 朝夕、弁当のために立ち寄るのが日課だった。玄関先で見送った背中が、時枝さんの見た最後となった。

 午後11時40分ごろ、秋雄さんはバイクにまたがったまま、胸から血を流している状態で見つかる。胸に刃物で刺された痕があった。

 24日未明。病院に駆け付けた時枝さんは主治医に言われた。「残念ながら…」

     ◇

 秋雄さんは3人兄弟の次男。「人懐っこくて、女の子にもなかなか話し掛けられない、シャイな子だった」。車やバイクの機械を触ったり、運転したりするのが大好きで、バイクのレースにも出場して専門雑誌に取り上げられていた。

 友人の成田廣光さん(54)=伊丹市=は、街で転びそうになるたびに秋雄さんを思い出す。「すぐ足を引っかけてくるんですよ。いたずら好きで、憎めない」。いくつかのトラブルを抱えていたと後に聞いたが、真相は分からないという。

 捜査関係者によると、秋雄さんは事件直前まで川西市内の飲食店で友人らと一緒にいたが、「別の友人から尼崎に呼び出された」と言って出てから、詳しい足取りが分かっていない。

     ◇

 時枝さんは事件後にふさぎ込んだが、支えてくれた人々に恩返しをしたいと、民生委員や、高齢者と関わる仕事をするようになった。一方で、今も遺骨の一部はペンダントにしている。事件が解決するまでは、息子の悔しさに寄り添っていたいと思う。

 犯人へ、伝えたい。「逃げ続けることは、今も罪を重ねているということ。私が生きているうちに、どうか名乗り出てほしい」。捜査本部072・755・0110

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