幸、平和、祈、命-。兵庫県宝塚市内を流れる武庫川の中州に、そんなメッセージを書いた石がたくさん積まれ、上空から見ると「生」の字になるように形づくっている。
このオブジェは1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災からの再生を願って、現代美術家大野良平さんが2005年に初めて制作した。川が増水するなどして崩れるが、毎年12月には市民が協力して新しく積み直してきた。
ドローンを飛ばして眺める。まちの風景の中にくっきりと、そして力強く「生」の一文字が浮かび上がっていた。
震災で宝塚市では119人が犠牲となった。17日で、あの日から27年を迎える。(斎藤雅志、大田将之)