北京冬季五輪フィギュアスケート・ペアで兵庫県宝塚市出身の三浦璃来(20)=木下グループ=が19日夜、フリーに出場して7位となり、同種目で日本勢初の入賞を果たした。団体で日本は3位となってメダル獲得に貢献。銀盤を華麗に舞い、夢の舞台で脚光を浴びる三浦の活躍に、中学校時代の恩師が祝福の言葉を贈った。
「テレビで見ていてすごく緊張した。最後まで失敗せずに滑りきって素晴らしかった。ペアで初入賞して新たな歴史を築いた。五輪に出場するだけで偉業なのに、これまでの努力を形にできて本当にうれしい」
三浦が中学3年時に学級担任だった宝塚市立御殿山中の小川直宏教諭(30)は教え子の活躍に喜びをかみしめた。
18日のショートプログラム(SP)で三浦はジャンプにミスが出て、8位でフリー進出を決めた。19日のフリーは、何度も宙に舞い、トリプルツイストなど高度な技を成功させて自己ベストを出し、これまで日本勢が最高だった14位という成績を大きく躍進させた。
「『銀盤の妖精』という言葉は彼女にぴったりだ。パートナーとの息の合った演技がとても美しく、輝いていた」
「りくりゅう」の堂々とした演技から三浦が中学生だった頃を思い起こす。
「スケートに打ち込む一方、勉強も頑張っていた。演技の後に見た笑顔は昔のままだった」
「一つの競技を長く続けるだけで大変。精神的につらいこともたくさんあったと思うが、それを乗り越え、大きな舞台で楽しそうに演じて、全力でやりきったことが立派だ」
小川教諭は「団体に続いて感動させてもらい、励みになった。まずは『お疲れさま』と声を掛けてあげたい」とねぎらいつつ、こうエールを送った。
「まだ20歳。これからの競技人生で何が起こるか分からないが、次の五輪を含めて大きな舞台で活躍する姿を応援していきたい」(西尾和高)
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