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真剣な表情で放水訓練をする大学生の新原鴻平さん(左)と川満克己さん=芦屋市南浜町
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真剣な表情で放水訓練をする大学生の新原鴻平さん(左)と川満克己さん=芦屋市南浜町

 消防団員の減少が全国的な課題となる中、兵庫県芦屋市消防団岩園分団で大学生5人が新たに入団し、日々の訓練に参加している。実は大学生の団員は全国でも緩やかに増えており、岩園分団では消防士を目指す一歩と考えたり、友だちを紹介する輪が広がったりする状況が浮かび上がる。全国では就職活動でPRできる実績になることも追い風になっているようだ。(村上貴浩)

 消防団のルーツは江戸時代の「町火消し」で、戦後に整備が進んだ。消防庁などによると、2021年度には全国の市町村に計約80万5千人が在籍している。5年前に比べると約5万1千人が減ったが、学生の団員だけを見れば約2100人が増えている。

 芦屋市南浜町の親水中央公園では5日、市消防団の放水訓練があり、5人一組で声を掛け合いながら、畳まれたホースを伸ばし、金具で連結して放水するまでの手順を確認した。

 そこには昨春から今春にかけて岩園分団に入団した神戸学院大学1年生の安藤涼介さん(18)と、芦屋大学4年生の川満克己さん(22)と新原鴻平さん(22)-の3人の姿もあった。

 安藤さんは中学生のとき、自宅で母親が出血して倒れ、すぐに救急車を呼んだが、立ち尽くしていることしかできなかった経験を挙げる。「助ける側に回りたい」。そんな思いで入団したという。

 一方、新原さんは消防士を目指す中で、消防団の経験が役立つと考えた。今、自身の変化を感じている。

 入団後に大学からの帰宅中、自転車に乗っていた小学生の女の子がミニバイクにはねられる現場に遭遇した。とっさに駆け寄り、救急車を呼ぶことができた。

 「今までなら『誰かがやってくれる』と思ったかもしれないが、自然と体が動いた」

 川満さんは知人に誘われて興味を持ち、入団を決めた。「小さなミスが大きな失敗につながる。そんなことを意識している」。放水訓練では、先輩の助言を真剣に聞いて取り組んだ。

 3人は実際に出動した経験はまだない。それでも口をそろえて言った。

 「芦屋のまちに少しでも貢献できたらうれしい」

 芦屋市消防本部によると、交流サイト(SNS)などで入団へのPRは続けるが、学生団員の増加にはっきりとした理由は分からないという。ただ、消防庁によるとここ数年、1年以上の活動実績を市町村が認証する制度を普及させており「就職活動でPRしやすくなったことも一因では」とした。

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