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シングルマザーの心が和らぐように、明るい色合いに塗装されたアパート=宝塚市内
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シングルマザーの心が和らぐように、明るい色合いに塗装されたアパート=宝塚市内
リフォームされたダイニングキッチン=宝塚市内
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リフォームされたダイニングキッチン=宝塚市内

 困窮するシングルマザーを支援しようと、認定NPO法人宝塚NPOセンターが、兵庫県宝塚市内に母子世帯を対象にしたアパートを開設した。保証人は不要で、入居期間は4年。暮らしながら自分に合った仕事を見つけ、経済的に自立できるようにセンターが支援する。県内のNPOがシングルマザーのためのアパートを運営するのは珍しいという。(西尾和高)

 部屋の間取りはいずれも2DKで、広さは約40平方メートル。照明器具やエアコン、システムキッチンなどを備え、インターネット対応になっている。最寄りは阪急小林駅。築約50年の木造2階建てで、4室すべてをリフォームして3室を貸し出す。残りの1室は入居者、地域住民らが集うコミュニティールームにした。

 県によると、2020年度の県内の母子世帯は2万7682世帯。シングルマザーは子どもの生活に合わせて働かなければならず、低所得者が多いとみられ、住まいへの支援が課題となっている。さらにコロナ禍で就労環境は厳しさを増しており、保証人や緊急連絡先がなくて物件を借りられない人は後を絶たない。

 そこで同センターは「住まいがなければ仕事に就けない」と考えて支援事業の助成を受け、アパート運営に踏み出した。

 アパート名は「シングルマザーハウスWith」。シングルマザーを孤立させないよう「共に」との思いを強調した。

 家賃は月4万5千円で、敷金も同額必要となる。子どもは中学生以下であることなどが条件。パートの収入アップや正社員採用など自立を目指し、キャリアコンサルタントと共に新たな仕事を探す。

 入居者が精神的なつらさを感じた時には、臨床心理士に相談できる態勢も整えた。コープこうべの協力を得て食料品を無料提供する。家庭の状況に合わせ、必要な行政サービス、支援団体につなげる。

 現在、同センターは入居希望者を募集中で、中山光子理事長(61)は「生活の安定のために仕事について一緒に考え、一歩前へ踏み出せるようにそばで支えていきたい」としている。

 同センターTEL0797・85・7766(日、月曜休み)

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