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市立伊丹病院。近畿中央病院との統合して新病院になる=伊丹市昆陽池1
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市立伊丹病院。近畿中央病院との統合して新病院になる=伊丹市昆陽池1
市立伊丹病院と近畿中央病院を統合再編する新病院のパース図(伊丹市提供)
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市立伊丹病院と近畿中央病院を統合再編する新病院のパース図(伊丹市提供)
市立伊丹病院と近畿中央病院を統合再編する新病院のパース図(伊丹市提供)
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市立伊丹病院と近畿中央病院を統合再編する新病院のパース図(伊丹市提供)

 兵庫県伊丹市の新病院の建設工事を巡る入札が2度にわたって不調となった。資材価格の急激な高騰や、関西地区の大型事業の並行実施などが要因とみられ、次回の入札に向けた工事費は当初想定額の約1・5倍に値上がりする見込みだ。市は財源の確保に苦慮しており、開院は当初より約10カ月遅れて2026年8月ごろを目指すとした。(久保田麻依子)

 新病院は市立伊丹病院(昆陽池1)と近畿中央病院(車塚3)を統合再編し、伊丹病院の敷地内に建設する。病床数は602床で、地域の基幹病院として高度急性期医療への対応が期待されている。

 市の「病院統合新病院整備推進班」によると、2回目の入札予定価格は約349億円で、10月上旬に実施。参加を表明した業者はあったものの、予定価格内の応札がなく不調となった。

 推進班は主な要因として、1回目の入札不調から2回目の公告を行う数カ月間にも建設費が高騰したとし、「短期間の急な価格の値上がりを適切に見極められなかった」と説明した。

 資材価格は既に上振れしている上、ウクライナ危機による供給不安でさらなる高騰も懸念されている。

 さらに関西地区ではJR大阪駅北側や神戸・三宮地区の再開発などが同時進行しており、競争の低下や職人不足が追い打ちをかける状態だ。25年に迫る大阪・関西万博の会場整備事業でも、10月までに開札を迎えた施設の入札不調が相次いでいる。

 このため、市は3回目の入札に向けた概算工事費を、2回目の見直し分から、さらに約75億円を追加した448億円と想定。今年1月の1回目価格(約297億円)から約1・5倍に膨らむことになる。

 市は追加分のうち約44億円については、診療報酬の改定や既存の財源で確保できるとしたが、残る約71億円は基金などの財源を活用した一般会計からの補助を見込んでいる。

 開院時期の大幅な見直しについては、国から得られる補助金の交付期限が迫るとし、市は「期限延長を国に要請しつつ、充実した医療を提供するため、なるべく速やかに事業を進めていきたい」とした。

 市は開会中の市議会で追加の補正予算案を提出し、可決され次第、3回目の入札に向けた公告を実施する予定。

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