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生前の荻原一青(1963年1月撮影、あまがさきアーカイブズ提供)
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生前の荻原一青(1963年1月撮影、あまがさきアーカイブズ提供)
「荻原一青の城郭画と兵庫の名城」(大国正美、辻川敦・編著)(あまがさきアーカイブズ提供)
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「荻原一青の城郭画と兵庫の名城」(大国正美、辻川敦・編著)(あまがさきアーカイブズ提供)
尼崎城の復元画を描く手拭い(あまがさきアーカイブズ提供)
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尼崎城の復元画を描く手拭い(あまがさきアーカイブズ提供)
「尼崎城本丸図」(あまがさきアーカイブズ提供)
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「尼崎城本丸図」(あまがさきアーカイブズ提供)

 全国の古城や城下町を調べ、在りし日の姿を描いた兵庫県尼崎市出身の城郭画家、荻原一青(おぎはらいっせい)の軌跡をまとめた著書『荻原一青の城郭画と兵庫の名城』が神戸新聞総合出版センターから出版された。戦前から戦後にかけて画業に打ち込んだ経緯や制作過程を解き明かし、作品の魅力を伝える。

 尼崎城跡にあった尼崎第一尋常小学校(現・明城小)の出身。明治の廃城令後に天守や御殿が取り払われた尼崎城について、堀や石垣も失われていくことに心を痛め、城の復元画を手がけるようになった。

 前半では、尼崎城や姫路城、伊丹城、洲本城など県内の城を描いた約10点を取り上げ、それぞれの制作過程を紹介。江戸時代の絵図などを入念に調べて絵に落とし込んでいたと指摘する。

 後半では、吃音(きつおん)で孤独だった少年時代や大阪、和歌山での下積み時代など波乱の生涯を伝える。尼崎空襲で妻子を亡くし、戦後のジェーン台風では、描きためた全作品を失った。生活苦の中でも全国の城を訪れ、美しく精緻な城を描いた。

 執筆者の一人、尼崎市立歴史博物館の辻川敦さん(62)は「城に対して頑固なまでにいちずだが、意外に家庭人。郷土の画家の作品、そして人となりを知ってもらいたい」と話した。

 税込み2200円。近年発見された「日本百名城手拭い」全100枚も掲載する。

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