兵庫県川西市のニュータウン「多田グリーンハイツ」内の公園で、50年余り親しまれたタコの遊具が撤去された。トンネルと滑り台が合体したような遊具で、半世紀以上、子どもたちの成長を温かく見守ってきた。「たこさん、たくさんあそんでくれてありがとう」。1月末に地元自治会がお別れ会を開くと、3世代約500人が駆けつけた。
その名も「タコ公園」(同市向陽台1)。同市によると設置の経緯を示す資料は残っていないが、ニュータウンの開発会社が整備し、市に帰属したとみられる。1968(昭和43)年に撮影された写真が残っており、設置時期は50年以上前だという。
経年劣化でひび割れ、現在の安全基準を満たしていないなどの理由で市が更新を検討し、2022年度初めに地元の「多田グリーンハイツ自治会」と協議を始めた。惜しむ声も多かったが、安全のためにとやむなく合意に至った。
「愛されてきたタコ遊具なので、何もなくつぶすのはちょっとない」。自治会は1月29日、そんな思いでお別れ会を開いた。来場者がタコ遊具にメッセージを書き込むと、2時間ほどでタコの体は熱い思いで埋め尽くされた。
「2人の子供がお世話になりました。ありがとう」
「子ども達を50年 見守ってくれてありがとう。みんなタコさん大好きでした」
「いつまでもともだちだよ」
「うまれかわったたこ公園 見にくるね」
幼い頃に遊んだ人、幼かった子どもを遊ばせた人-。想定を上回る盛況ぶりに自治会の人々も目を丸くした。
そして2月上旬、公園の「主(あるじ)」は姿を消した。市はタコ遊具の復活を検討したが予算の都合上、断念した。3月中には新しい複合遊具を設置し、上部にタコのイラストを貼り付ける予定だという。
◇ ◇
■東京五輪翌年に元祖誕生、「生みの親」工藤さん「愛され、ありがたい」
タコ遊具の第1号は1965年に東京都足立区の新西新井公園に設置されたものといわれ、区内にはタコ遊具が11基もあるという。阪神間を含め全国各地にも「生息」しており、その数は200を超えるとも。コンクリートやモルタル製で、色や形はさまざま。長年地域で愛され、思い入れを持つ住民も多い。
タコ遊具の「生みの親」とされるのが多摩美術大学名誉教授で彫刻家の工藤健さん(85)=埼玉県。東京芸術大学で彫刻を学び、縁あって公園の遊具製造会社に入った。
当時、64年の東京五輪に沸いた東京では公園整備が進められていた。工藤さんは「もっと面白いものを」と立体交差とトンネルを組み合わせた「石の山」をいくつか作り、足立区の担当者に見せた。しかし、図面ではピンと来なかったようで逆に「頭を付けたらタコみたいだ」と返されたという。
社長に「やってくれ」と頼まれ、工藤さんは全然乗り気ではなかったが製作を進めた。諸説あるが、これが新西新井公園に設置された元祖のタコ遊具といわれている。その後、同社にタコ遊具の注文がわんさか来たそうだ。
工藤さんはあまりにも忙しくて同社を2年ほどで退職し、以降、多摩美大で教壇に立ち、自身の創作を続けてきた。工藤さんは「純粋彫刻よりもタコ遊具の記事の方が多くてじくじたる思いはある」と苦笑いしつつ「タコ遊具が愛されているということは、ありがたいこと」と話した。

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