兵庫県川西市出身の水中写真家、鍵井靖章さんの作品を多田神社（川西市多田院多田所町）境内に投影するプロジェクションマッピングが、１１、１２、１８、１９日に行われる。由緒ある神社の荘厳さと神秘的な海中映像が合わさり、新たな世界が楽しめそうだ。

　鍵井さんは川西明峰高校（同市萩原台西２）の卒業生で、現在は神奈川県鎌倉市在住。世界各地の海を撮り続ける一方、東日本大震災後は岩手県の海を定点撮影し、海の被害と再生の様子を発信している。

　また、故郷の川西市役所や複合施設「キセラ川西プラザ」（同市火打１）では、鍵井さんが撮影した海の生き物の写真がほぼ実物大で展示されている。海の魅力や自然の脅威、海洋汚染などの環境問題を広く発信してきた活動が評価され、昨年１２月には市から市民文化賞が贈呈された。

　プロジェクションマッピングは、ゆかりのアーティストを広く知ってもらおうと市が企画した。清和源氏発祥の地として知られる多田神社の拝殿や本殿など４カ所に投影スペースを設け、鍵井さんが撮影した海中の様子を映像作家が編集して映し出す。市の担当者は「地元と関わりの深いアーティストの作品に触れるきっかけになれば」と話している。

　作品の投影はいずれも午後６時半～８時。入場無料。

　関連行事として、キセラ川西プラザの屋外スペースで同市ゆかりのアーティストによる立体彫刻やイラスト作品を展示する。１１～２５日午前９時～午後５時半。

　問い合わせはいずれも市文化・観光・スポーツ課ＴＥＬ０７２・７４０・１１０６