兵庫県西宮市は２日、水道工事の入札で最低制限価格を誤ったため、落札者との契約を解除したと発表した。２０２２年度に入札を公告したが、２３年度に改正した算定式を適用したため、最低制限価格が約３７２万円上がり、落札していたはずの業者が失格となっていた。

　老朽化に伴う同市上大市４の配水管の敷設替え工事で、３月２２日に入札公告、４月１３日に開札し、同２０日に落札者と契約を結んだ。翌２１日に外部から指摘があり、市が確認したところ、誤って２３年度の算定式を使っていたことが分かったという。５社が参加した入札では、最低制限価格を下回ったとして２社が失格となっていた。

　全国的な人件費や資材の高騰を受け、市は２３年４月１日以降、算定式を改めていた。市は落札者に謝罪した上で契約を解除し、再度入札を行う。市はこのミスの発覚後、公告日を入力し、適用する算定式を間違えた際にエラーが出るようシステムを更新したという。（中川　恵）