阪神

  • 印刷
署長感謝状を受け取る「セブン-イレブン尼崎杭瀬本町東店」マネジャーの笠井友子さん(右)=尼崎市潮江5、尼崎東署
拡大
署長感謝状を受け取る「セブン-イレブン尼崎杭瀬本町東店」マネジャーの笠井友子さん(右)=尼崎市潮江5、尼崎東署

 特殊詐欺被害を未然に防いだとして、兵庫県警尼崎東署は「セブン-イレブン尼崎杭瀬本町東店」に署長感謝状を贈った。被害に遭いかけたのは同店マネジャーの笠井友子さん(72)の知人だったが、犯人からの電話が正しいと信じ込んでいる様子で、「詐欺だ」と伝えてもなかなか理解してくれなかったという。笠井さんは「知人でも何回言っても詐欺だと気付かない。巧みな手口で一瞬で信じ込ませるので、詐欺だと言い続けてすぐに110番することが大切」とした。(池田大介)

 「電子マネーカードを30万円分買おうとしている客がいるんです」。3月29日夜、笠井さんがバックヤードで作業していた際、レジを担当していた男性店員が困った表情で相談にきた。

 金額や客の様子からピンと来た笠井さんがレジに向かうと、幼なじみの60代男性が立っていた。「どうしたん」と尋ねると「電話がかかってきてん」と少し焦った様子。「誰から」「どんな電話があった」と聞いてもかたくなに話さず、「早く売ってくれ」とせかすばかり。「絶対に詐欺や」と確信を持ち、店長に110番を頼んだ。

 自身は店外で男性の説得を試みたが、一向に聞き入れない。すると男性の携帯電話が鳴り、電話口に向かってこう言った。「コンビニに来たんやけど、店の人が知り合いで売ってくれへんねん」

 犯人からの催促の電話だった。通話後、男性は「他の店行けって言われた」とぽつり。5分ほど引き留めていると、警察官が駆けつけた。事情を説明し終え、ようやく詐欺だと気付いた男性は「おおきに。ええ話のネタができたわ」とばつが悪そうに店を後にした。

 同署によると男性の携帯電話には、携帯の使用料金を催促する非通知の電話がかかってきていたという。

 同店では以前にも客が被害に遭いかけたことがあり、特に高齢の客が高額の電子マネーカードを購入する際は詐欺を疑い、声をかけ、マネジャーらに伝えるよう指示していた。

 同署管内では今年3月末までに5件の架空請求詐欺の被害が発生している。同署は「『コンビニで電子マネーカードを買って』は詐欺」と注意を促している。

阪神
阪神の最新
もっと見る
 

天気(9月6日)

  • 33℃
  • 25℃
  • 10%

  • 34℃
  • 22℃
  • 10%

  • 35℃
  • 25℃
  • 10%

  • 36℃
  • 23℃
  • 10%

お知らせ