職員が安心して働ける環境をつくろうと、川西市は4月、顔写真とフルネームが入っていた職員の名札の表記を名字だけに改めた。自治体や企業を巡っては、職員らの実名を挙げて交流サイト(SNS)にクレームを書き込む「カスタマーハラスメント」も出てきており、トラブルを防ぐため導入に踏み切った。阪神地域では、尼崎市や猪名川町も4月から変更した。
川西市職員課によると、目立った被害は確認されていないものの個人が特定される恐れがあることや、他自治体でも名字のみに変更している事例が増えていることから変更を決めた。越田謙治郎市長は「特に窓口業務をする女性職員はフルネームを出すことに抵抗がある」と説明。教育・保育現場などに従事する職員を除く約1300人が対象となる。