子どもたちの質問に答える宇宙飛行士の金井宣茂さん=西宮市南昭和町
子どもたちの質問に答える宇宙飛行士の金井宣茂さん=西宮市南昭和町

 国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した経験がある宇宙飛行士で医師の金井宣茂さんが17日、兵庫県西宮市南昭和町の進学塾「浜学園西宮本部」で講演した。宇宙を目指したきっかけなどを明かし、子どもたちに「いろんな挑戦をして、自分の好きなことや得意なことを見つけてほしい」と語りかけた。(田中朋也)

 将来の目標を持つきっかけにしてもらおうと同塾が企画。会場に加え、オンラインで計約千人が聴講した。

 金井さんは、防衛医科大学校を卒業後、外科医や潜水医官として海上自衛隊で勤務。宇宙環境で起こる人体の変化に興味を持ち、宇宙飛行士を志した。2009年に宇宙飛行士候補者に選ばれ、17年から約半年間ISSに滞在し、科学や医学実験、船外活動に携わった。

 この日は「挑み続ける力で、宇宙へ」と題して、宇宙での生活を紹介。勤務は平日の午前7時半から午後7時ごろで、無重力の環境を生かした科学実験やISSのメンテナンスなどを行ったという。

 休日は家族とのテレビ電話などで過ごした。カプセルホテルほどの狭いプライベート空間で、ステーションのコンピューターにある映画やドラマでリラックスしたり、サバのみそ煮やカレー、ラーメン、果物などの宇宙食を各国の飛行士とシェアして楽しんだりした。就寝は寝袋で「ぷかぷか浮かぶのは、どんなベッドよりも寝心地がいい」と振り返った。

 金井さんが子どもたちに贈った言葉は、大きな夢や高い目標を持つことを意味する「Reach for the Stars(リーチ・フォー・ザ・スターズ)」。宇宙飛行士には「挑戦を楽しめる好奇心」「困った時に助け合うチームワーク」「へこんでもめげない力」が必要といい、「大変なことを乗り越えて大人になると、困ったことが起きても乗り越えられる」と呼びかけた。

 質疑応答もあり、子どもたちから「宇宙に飛び立った時の気分は」「宇宙で大変だったことは」「飛行士には何歳の人が多い?」と質問が相次いだ。参加した鶴田紘基さん(10)は「普段は聞けない宇宙での話が聞けて、勉強を頑張ろうと思った」と笑顔を見せた。