パリ五輪の陸上女子1500メートル予選で田中希実選手(24)=ニューバランス、兵庫県小野市在住=を応援しようと小野市役所で6日、パブリックビューイング(PV)が開かれた。約100人がスティックバルーンを打ち鳴らすなどして声援を送った。準決勝に進める6着以内に入れなかったが、PV終了後、ほかの選手と接触した救済措置で準決勝進出の知らせが届いた。
田中選手は予選1組で11着。残り1周で接触があり、救済が決まった。西脇工高校時代から所属チームが分かれるまで共に切磋琢磨した後藤夢選手(24)=ユニクロ=は予選2組13着で敗者復活戦に回った。
市役所1階多目的ルームのPV会場には「小野からパリへエールを送ろう!がんばれ!田中希実選手」と書かれた横断幕が張られた。五輪が大好きな中番小学校の井上雅規校長(57)が「オリ・パラおじさん」に扮し、「約9500キロ離れたパリへ熱い声援を送りましょう」と呼びかけた。
田中選手は予選落ちだった5000メートル予選から一転、1500メートルでは決意を示すかのように先頭に立ち、PV会場は大声援が上がった。接触で順位を下げたが、応援は途絶えなかった。
救済の知らせが入る前、田中選手がいとこの子どもに当たる藤原敏彦さん(65)は「足が引っかかった。位置取りは難しい」と残念がった。石井奈津子さん(57)は「接触で脚を痛めていないか心配。納得いくように自分の走りを貫いて」と願った。準決勝は9日未明に行われる。(坂本 勝)