神戸商工会議所は８日、新たな副会頭に神戸ポートピアホテル（神戸市中央区）社長の中内仁氏（５８）、早駒運輸（同）社長の渡辺真二氏（５９）、藤岡金属（同市灘区）社長の藤岡ゆか氏（５６）が就任する人事を内定した。１１月に開く臨時議員総会で正式に決める。任期は３年間。２０１６年から副会頭を務めるアシックスシニアアドバイザーの尾山基氏（７４）と田嶋社長の伊藤紀美子氏（７６）ら３人は退任する。
内定した３人はいずれも５０代で、副会頭の顔ぶれが大幅に若返る。
中内氏は、ダイエーで専務を務めた父の力氏が設立した同ホテルで１９９９年に社長就任。コンベンション（国際会議）の誘致などで神戸の経済活性に尽力する。２３年まで神戸経済同友会副代表幹事を務めた。
渡辺氏は明治創業の老舗海運会社を率い、引き船業や遊覧船事業を展開。ミナトからの神戸活性化のほかに、女子ラグビークラブ「神戸ファストジャイロ」の支援にも携わる。同友会では常任幹事を務める。
藤岡氏は民放アナウンサーを経てフルブライト奨学生として渡米し、現地の大学院で修士号を取得。国際政治を学んでいた１６年、家業の建築金物会社を継いだ。社長業以外に、大学の非常勤講師なども務める。
一方、筆頭副会頭として大阪・関西万博や観光、スポーツ産業の振興を担う尾山氏と、国際ビジネスや文化振興を担当する伊藤氏、ＤＸ推進など次世代産業の育成に取り組む國井総一郎氏（７２）＝ノーリツ相談役＝は任期満了で退任する。
残る副会頭の吉井満隆氏（６７）＝バンドー化学会長、高田厚氏（６４）＝神戸土地建物会長、浅野薫氏（６６）＝シスメックス社長＝は留任する。川崎博也会頭（７１）と楠山泰司専務理事（６０）も、引き続き重責を担う。（横田良平）
【なかうち・ひとし】慶応大商学部卒。８９年神戸ポートピアホテル。９２年米コーネル大ホテル経営学部大学院修士課程修了。９９年社長。日本ホテル協会常任理事も務める。神戸市灘区出身。
【わたなべ・しんじ】甲南大経営学部卒。９０年早駒運輸。０５年から社長。神戸・メリケンパークの指定管理や弦楽合奏団「スーパーストリングスコーベ」の支援にも関わる。神戸市出身。
【ふじおか・ゆか】神戸女学院大文学部卒。関西テレビアナウンサーを経て、ハーバード大ケネディ行政大学院卒、ジョージワシントン大院修士課程修了。１６年藤岡金属社長。神戸市生まれ。
