太平洋戦争末期、加東郡滝野町(現加東市)下滝野で住民2人が亡くなった「下滝野空襲」から24日で80年。同市下滝野の田中美恵子さん(88)は空襲の傷痕が残るたんすを今も大切に保管している。当時8歳。記憶をたどり、怖くて苦しかった、あの日を振り返った。(井筒裕美)
■突然「バリバリバリ」という音、頭を伏せる余裕なく
下滝野は1945年7月24日昼、鶉野飛行場(加西市)への攻撃のため飛来した米軍艦載機の爆撃を受けた。破片が飛散する「破砕爆弾」が使用されたとみられ、阿江つゆさん=当時(75)、田中とみゑさん=同(52)=が亡くなった。