かつてゴッホが使った小屋をアトリエとして再現していた=オランダ・北ブラバント州ニューネン
かつてゴッホが使った小屋をアトリエとして再現していた=オランダ・北ブラバント州ニューネン

 「もう一度故郷を見れば、自分が何をすべきか、より理解できるかもしれないと思った」。フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~90年)は16歳で後にしたふるさと、オランダ・北ブラバント州に、30歳の新米画家として戻り、州東部ニューネンの両親の家で暮らした。弟テオに宛てた同地からの最初の手紙にこんな期待をにじませた。そこでゴッホは恋愛をし、後年、自信作と振り返る「じゃがいもを食べる人々」(85年)を描き上げる。