2013年に仏・カンヌの国際広告祭で披露された衣装。服のみに映像が投影されるよう、技術集団ライゾマティクスの石橋素(もとい)さんが調整に当たる=いずれも神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館

2013年に仏・カンヌの国際広告祭で披露された衣装。服のみに映像が投影されるよう、技術集団ライゾマティクスの石橋素(もとい)さんが調整に当たる=いずれも神戸市中央区脇浜海岸通1、兵庫県立美術館

 出身地・広島から全国、そして世界へと活躍の舞台を広げてきた女性ユニットPerfume(パフューム)。9日から兵庫県立美術館(神戸市)で始まる初の大規模衣装展は、3人のアーティストの、10~30代の歩みをひもとく一大クロニクルだ。

 彼女たちがまとったコスチュームの数々は、音楽作品の世界観を表現し、ダンスのための機能性や、時代の流行も追求したもの。本展は、それらをあらゆる角度から鑑賞でき、衣装制作者の洗練された技術、こだわりが細部にまで宿るのを感じ取れる。

 会場の設営には、ライブなどで着付けや演出に携わっている職人、技術者らが立ち会い、本物のステージさながらに仕上げた。エンターテインメントの第一線を走る、妥協なきプロたちの仕事ぶりが光る。(長嶺麻子)

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 神戸新聞創刊125周年記念・特別展「Perfume COSTUME MUSEUM(パフューム・コスチューム・ミュージアム)」は9月9日~11月26日、兵庫県立美術館で開かれる。

長年、Perfumeの衣装の着付けなどを担うワードローブの佐戸川千香子さん。細部まで目を凝らし、3人の立ち姿を再現する

水平、垂直を正確に。レーザーを当てながら写真パネルを設置するスタッフら

高度なダンスを支えるヒール。ミリ単位の作業で配置にこだわる