93人の相続人が判明した特定空き家。草木が生い茂り、建物の一部はつぶれている=2020年、姫路市的形町的形(本文とは関係ありません)

93人の相続人が判明した特定空き家。草木が生い茂り、建物の一部はつぶれている=2020年、姫路市的形町的形(本文とは関係ありません)

 今年4月から、不動産(土地、建物)の相続に、3年以内の登記申請が義務化された。登記せずに放置され、誰が所有者か分からない土地が増えているためだが、相続人が親族に枝分かれして多数に上れば、いざ手続きに着手しても、作業には多大な手間と時間がかかる。神戸市の女性(64)は、大叔母の残した不動産の相続に5年をかけても解決していない。(斉藤正志)