ベトナム人のブイ・ティ・タオさん(右)と談笑する廣山雄一さん=三田市屋敷町
ベトナム人のブイ・ティ・タオさん(右)と談笑する廣山雄一さん=三田市屋敷町

 ベトナムに行ったこともなく、ベトナム語も話せないが、三田市内や周辺地域で暮らすベトナム人たちに寄り添う男性がいる。三田市下井沢の廣山雄一さん(83)。4年ほど前から個人的に困り事の相談に乗るなど生活を支援するようになり、「ゆうさん」の愛称で慕われている。(尾仲由莉)

技能実習生らの働く姿に打たれ

 市によると、5月末時点で市内に1373人の外国人が暮らし、ベトナム人は288人で約2割を占める。韓国に次いで2番目に多く、技能実習生や「特定技能」を持つ外国人労働者として、テクノパーク内の工場や介護の現場などで従事しているという。

 廣山さんは営業職として長く勤務した百貨店を退職後、三田の歴史研究や観光ガイドに力を注いできた。熱心なクリスチャンでもあり、市内の外国人も多く通うカトリック三田教会(屋敷町)に毎週足を運ぶうち、ベトナム人たちと知り合った。