小さなコンテナハウスの前で、子どもたちがベンチに座って綿菓子を頰張る。神戸電鉄フラワータウン駅東側にある週末だけの駄菓子屋「おけら」(三田市)。子どもの居場所づくりや町おこしを目指して昨年7月にオープンし、人気スポットになりつつある。(黒田耕司)
■その名も「おけら」
子どもらを笑顔で迎えるのは、市内で事業所を開く作業療法士・相談支援専門員の岡松岳史さん(48)と、長年シンガポールを拠点に貿易業を営んできた末次修さん(68)。2年前に三田市の起業家育成事業で出会った2人は昨春、フラワータウンの住民らが気さくに話し合いながらニュータウン再生の方策を探る「PUB・ツチ」に参加した。そこで、子どもの居場所を提供する駄菓子屋「まほうのだがしや チロル堂」(奈良県)の活動を知り、岡松さんがその場で末次さんを誘った。