兵庫県西部・播磨灘の養殖ガキが大量死した問題で、産地の赤穂、相生、たつの市が27日までに生ガキを返礼品とするふるさと納税の受け付けを停止したことが分かった。大ぶりで濃厚なうまみが人気を集める逸品だけに、寄付額への影響も懸念される。
カキが返礼品の寄付額は、赤穂市が2024年度で約2億6千万円と、総額(約4億700万円)の6割強を占めた。しかし今季は、安定的に調達するめどが立たず、生ガキを返礼品とする寄付の受け付けを11月半ばに停止。市の担当者は「今後の生育状況によっては、寄付の受け付け再開もあり得る」と望みを託す。冷凍ガキでの返礼は応じているという。
相生市は、24年度のふるさと納税総額約9100万円のうち、返礼品がカキの寄付は4割強の約3900万円。今季は、業者が必要量を供給できないとして、11月下旬に生ガキを返礼品とする寄付の受け付けを取りやめた。冷凍品の蒸しガキで返礼を続けるが、市中の需要が高まれば、冷凍品も返礼に回せない恐れがあるという。市の担当者は「業者の在庫がいつまで持つか。生き残りのカキが大きくなればいいが」と祈る。
姫路市は加熱用と生食用の生ガキのうち、生食用の返礼を中止。たつの市は生ガキでの返礼を見合わせており、「いつ発送できるかわからない」と気をもむ。(佐藤健介)
























