フランス最高位のレジオン・ドヌール勲章を受けた洋画家松井守男さん(78)が昨年秋、兵庫県姫路市の家島諸島に10日間滞在し、島々の風景や秋祭りの様子をモチーフにした作品を制作した。島に魅了された松井さんは「芸術家の目で活性化に貢献したい」と展望を描く。NHKの美術番組「日曜美術館」が滞在の様子を密着取材。45分間にまとめた特集が17日に放映される。(小林良多)
松井さんは武蔵野美術大学卒業後に渡仏し、パリ国立美術学校などで学んだ。30年間、芸術の都で画技を磨き、日本の面相筆を使った大作で評価を確立した。
画家パブロ・ピカソと接点があったことも有名。晩年のピカソが南仏のアトリエに5年間出入りを許し、制作する姿を間近で見せた。1997年からコルシカ島を拠点にしてきたが、近年は「母国に恩返しがしたい」との思いから日本での制作にも力を入れてきた。
初めて家島を訪れたのは昨年3月。東京・神田明神から絵を依頼された際、神職を務める家島出身の高島瑞暉(みずき)さん(27)に「故郷の島は空が広く朝日も夕日も素晴らしい。大好きな場所」と聞いたのがきっかけだった。コロナ禍でフランス帰国が困難になる中、興味を膨らませた。
東京から足を運ぶと、海の色や緑の生命力、生活感あふれる路地、採石場の荒々しさに引き込まれた。「この島にはまばゆい光と世界中の景色がある」と松井さん。世界を描いてきた巨匠の目が瀬戸内の小島に特別な魅力を見いだした。
10月下旬に再訪すると、家島諸島をテーマに水彩画18点を描き上げた。島民と積極的に交流し、11月の秋祭りでは雨にぬれながら、コロナ禍退散を願う疫神送りの行列に加わった。
家島小学校では全校児童48人とワークショップを実施。幅5メートルの巨大キャンバス2枚に火の神と海の神をイメージした絵を共同で完成させた。島を巡ると島民を呼び止め、表情をスケッチ。子どもたちは親しみを込めて「画伯」「ピカソのおじさん」と駆け寄った。
滞在の終盤には家島本島の宮浦神社に泊まり込み、ふすま絵に挑んだ。面相筆で白い絵の具を重ね、空に上る龍を浮かび上がらせた。「島で見た原生林からイメージが湧き出た。何かに絵筆を動かされたよう。神秘性が現れた傑作ができた」。2日間、精魂を注いだ松井さんがうなずいた。
今後も家島諸島との関わりを続けるつもりだ。「採石や海運などで発展してきた家島も今は人口減少に苦しんでいる。絵を描く人、絵を楽しみたい人が家島に集うような仕掛けを考え、島を盛り上げるお手伝いがしたい。ここにはそれだけの魅力がある」と語った。
NHK・Eテレ「日曜美術館」では「コルシカのサムライ NIPPONを描く 画家・松井守男」と題し、17日午前9時から放送する。再放送は24日午後8時から。

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