福崎町内の商店や飲食店を巡って完成させる重ね押しスタンプラリー=福崎町西田原
福崎町内の商店や飲食店を巡って完成させる重ね押しスタンプラリー=福崎町西田原

 兵庫県福崎町内の商店や飲食店などに立ち寄ってもらおうと、同町は、7色を重ねて一つの絵を完成させる「重ね押しスタンプラリー」を始めた。スタンプは、計11カ所に1色ずつ、一部の色は2カ所に設置。専用の台紙に色を重ねていくと、同町の非公認キャラクター、ガジロウなどが浮かび上がる。担当者は「町を巡り、買い物や食事を楽しんで」と呼びかける。(喜田美咲)

 福崎町は、同町出身の民俗学者柳田国男の著書にちなみ、妖怪を生かした観光振興に力を入れている。町内20カ所に妖怪人形をあしらったベンチを設置するなど、町巡りを楽しんでもらう仕掛けづくりをしてきたが、周辺店舗の来店客数は伸び悩んでいた。

 そこで同町は、スタンプラリーを来店のきっかけにしてもらおうと、今回の取り組みを企画。重ね押しスタンプの作製は、スタンプメーカー「シヤチハタ」(名古屋市)の協力を得た。

 スタンプは直径約8センチの円形で、赤や黄、水色など計7色。重ねていくと、JR播但線の車両にまたがるガジロウや、河童(かっぱ)がモチーフの町公認キャラクターのフクちゃん、サキちゃんが完成する。

 この絵柄は、JR福崎駅前の再整備事業の完了を記念し、駅前に設置されたマンホールのふたにもデザインされている。全国のご当地マンホールのふたを紹介する「マンホールカード」にもなっている。

 スタンプの設置場所は、精肉店「グルメミートにしおか」(馬田)▽入浴・宿泊施設「文珠荘」(東田原)▽喫茶店「サタディサン」(西田原)▽物産館「もちむぎのやかた」(同)▽辻川観光交流センター(同)-など。

 参加者は1枚100円の台紙をスタンプの各設置店で購入する。一部店舗では、参加特典(文珠荘の入浴無料など)も用意している。絵柄が完成すると、千円相当の参加店舗の商品が当たる抽選に応募できる。

 もちむぎのやかたを運営するもちむぎ食品センターの松井永敏部長(48)は「スタンプラリーを通じて、農業も商業も、いろんな福崎を知ってもらえたらうれしい。町全体の元気につながれば」と期待する。

 問い合わせは、福崎町地域振興課TEL0790・22・0560