リアルな妖怪人形で町おこしに取り組む兵庫県福崎町に、新作の妖怪ベンチ「小豆洗い」が登場した。体をよじらせながらゲーム機を操作している中年男性がモチーフで、小豆を洗わず「あずきバー」を口にくわえている。
妖怪ベンチは町内で16基目。「小豆洗い」は川や井戸で音を立てながら小豆を洗うという妖怪で、全国各地に類似の伝承がある。同町出身の民俗学者柳田国男の著作「妖怪談義」にも登場する。
1月に登場した「山うば」「座敷わらし」に続き、今回も町内の企業が制作費を負担。同町福田の三森化学が出資し、社長同士が知り合いだったことから同町西田原の居酒屋「くろすけ」前に置かれた。
「あずきバー」がなければ「小豆洗い」と分からないほど奔放な造形。「くろすけ」の多田栄司社長は期待通りという表情で「リアルな妖怪らしい怖さもあるが、ゲーム機を持っているところは子どもたちが喜んでくれそう」と話していた。(吉本晃司)