ハイキング用の林道が整備されている赤西(あかさい)渓谷(兵庫県宍粟市波賀町原)で、ごみの不法投棄が相次いでいることを受け、宍粟市は20日から同渓谷林道への一般車両の進入規制を強化する。既設ゲートから約2・7キロ手前に車止めを新設し、キャンプやバーベキューといった目的で立ち入れないよう規制する。
同渓谷の赤西川沿いに整備された林道は、かつて波賀森林鉄道が走っていた場所で、現在は森林セラピーなどで活用されている。
市によると、同渓谷では以前からキャンプの利用や火気の使用が禁止だった。だが既設ゲート手前まで車で入り、持参した道具でバーベキューなどをする人がいた。特に新型コロナウイルス禍でアウトドアの人気が高まるとともに、ごみの量も増加したという。
森林セラピーのガイドらが清掃活動をすると、多い日でごみ袋約40リットル分のお菓子の包装やトングなどが集まった。赤西川から周辺家庭の上水道用として取水しており、環境汚染への懸念があった。たき火で地面が黒ずんだ場所や損傷した樹木もあったという。
車止めを新設し、自転車以外の乗り入れは原則禁止となる。設置費用は約30万~50万円という。市の担当者は「赤西渓谷の自然環境を脅かす事例が増えている。規制を強化し、森林や水質の環境保全に努めたい」と話した。(村上晃宏)
■赤西渓谷で清掃、参加者50人募集
赤西渓谷(宍粟市波賀町原)で17日、ボランティアによる清掃活動が行われる。主催する宍粟市の第三セクター「宍粟メイプル」が先着50人を募集している。
当日は約2時間の清掃と、落石の除去といったハイキングコース整備も行う。清掃後、希望者は同渓谷で電動アシスト付き自転車(Eバイク)の試乗ができる。
午前10時~午後1時。近くの道の駅はがに集合後、マイクロバスで送迎する。軍手や飲料水は持参で、昼食用の弁当は用意している。道の駅はがTEL0790・75・3711(午前9時~午後5時、木曜定休)