のじぎく賞を受けた村岡珠美さん=福崎署
のじぎく賞を受けた村岡珠美さん=福崎署

 行方不明になっていた高齢女性を保護したとして、兵庫県警福崎署は、同県福崎町のパート従業員村岡珠美さん(54)に県の善行賞「のじぎく賞」を伝達した。深夜に1人で歩く女性の様子が気になり、ためらわずに声をかけた。

 4月16日午後11時ごろ、町外での仕事を終えて車で帰宅途中だった村岡さんは、前方から歩道を歩いてくる70代の女性を見つけた。持ち物はほぼなく、ゆっくりとした足どり。「ウオーキングにしては遅い時間じゃないか」と心配になった。

 車を引き返して女性に声をかけると、名前や住まいを答えられないようだった。「警察に行きましょうか」と提案し、車に乗せて同署に向かった。道中ではあまり詮索しないよう心がけた。女性に年齢を尋ねると「女性に年は聞いちゃだめよ」と返されるなど、和やかな雰囲気で過ごした。

 そのころ同署は、同日夜に女性の夫から行方不明の相談を受け、捜索を始めていた。村岡さんが女性を連れて署を訪れると、署員らから安堵(あんど)の声が漏れたという。

 同署の弓岡崇篤署長は「まだ肌寒く、明け方まで見つからなければ命の危険もあった。迅速な対応に感謝」と述べた。村岡さんは「命を救えてよかった。あの日以来、より周囲に目配りするようになったので、気になることがあれば声をかけていきたい」と話した。(喜田美咲)