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知事選「あなたの?に答えます」

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自民党兵庫県連の選挙対策委員会後、取材に応じる県議(中央)=4月、神戸市中央区
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自民党兵庫県連の選挙対策委員会後、取材に応じる県議(中央)=4月、神戸市中央区

 【質問】兵庫県知事選(7月1日告示、18日投開票)で誰を支援するかを巡り、自民党が分裂したと記事で読みました。「冷や飯を食う覚悟」と話した県議もいましたが、「負け組」になると、どうなるのですか。

 県議会の自民会派(当時44人)は昨年末、現職の井戸敏三知事(75)が今期限りでの退任を表明した直後に、当時副知事だった金沢和夫氏(64)の支援を多数決で決めました。しかしその後、自民県議11人が会派を離脱し、総務省出身で今年3月まで大阪府財政課長を務めた斎藤元彦氏(43)に立候補を要請しました。

 兵庫では異例の分裂劇ですが、さらに複雑な経過をたどります。県議と神戸市議で構成する自民県連の選挙対策委員会は、党本部に上申する推薦候補に投票で金沢氏を選びました。ところが今度は、国会議員が斎藤氏の支援を決め、党本部も斎藤氏推薦を決めました。「冷や飯を-」と会派を飛び出した県議の側が“主流派”になった格好です。

 実は近年、自民分裂の知事選は、昨年10月の富山、今年1月の岐阜など相次いでいます。他県では現職の多選に「待った」をかける形の分裂が多いのですが、20年に及んだ井戸県政の「継承」への反発とみれば、兵庫も共通点があります。

 選挙後も自民内にしこりは残るかもしれませんが、「負け組」にも大きな影響はないでしょう。内紛が続けば有権者に愛想を尽かされます。県連会長の谷公一衆院議員も取材に「衆院選や参院選では一致団結すると思う。知事選だけで党にマイナスになることはしたくない」と語っています。

 政治家の単なる批判合戦は勘弁願いたいですが、分裂が緊張感をもたらし政策論争が高まるなら、悪いことではないでしょう。

(報道部デスク・黒田勝俊)

2021/6/10

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