知事選「あなたの?に答えます」
【質問】兵庫県知事選に限った話ではないですが、時折、ポスターの印象が実物や新聞、テレビの写真と大きく異なる候補者がいます。若いころの写真を使ったり、輪郭などを加工したりしているように感じますが、許されることなのでしょうか。
県選挙管理委員会によると「記載内容に制限はない」というのが答えです。公職選挙法に基づき、ポスターのサイズは一定の大きさを超えないように審査しますが、それ以外のチェック項目はありません。
現役の地方議員に、ポスター写真を巡る事情や意見を聞きました。
県内中山間地域の女性議員は、初めて立候補した10年ほど前に撮影した数パターンの写真を今も使い回しています。「撮り直しはコストがかかる」というのが理由です。
この議員は「見た目はあまり変わっていないと判断した。有権者との距離が近い地域なので、ポスターと本人がかけ離れていては逆に不利」と話します。「若く見られたいわけではない」ので、修正はしていないそうです。
その上で、この議員は「ポスターと実物が別人のようになる主な理由は二つ。ベテラン議員が若い頃の写真をいつまでも変えない場合と、新人が張り切って加工しすぎた場合だ」と指摘します。
一方、都会では少し異なる事情もあるようです。神戸・阪神間のある男性市議は「ポスターのイメージだけで投票する傾向がある。若さ、清新さがやはり受ける」と説明します。自身は明るさを調整したり髪を整えたりする程度ですが、大きく修正している同僚議員もいるといい、「決まりがないので、お気に入りの1枚を使いたい気持ちも否定はしないが…」と言葉を濁しています。
(知事選取材班・上杉順子)
2021/6/28