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知事選「あなたの?に答えます」

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大型開発事業が相次いで計画されている神戸市の都心部=2020年8月
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大型開発事業が相次いで計画されている神戸市の都心部=2020年8月

 【質問】神戸市の中心部では、三宮再整備や臨海部開発が始動し、兵庫県庁舎と周辺でも大規模な再整備が計画されています。兵庫県の「神戸一極集中」が進み、その他の主要都市や、過疎地域が取り残されてしまいませんか?

 三宮再整備は、阪神・淡路大震災後の財政再建を経て神戸市が取り組む一大プロジェクトです。一方で、兵庫県も震災後の財政の立て直しにめどが立ったとして県庁周辺再整備などを打ち出し、大型投資のタイミングが重なりました。

 同市の推計人口は、6月1日現在で約152万人。県全体の約3割を占めますが、2012年に減少に転じ、福岡市、川崎市に抜かれて政令市で7位に転落しました。税収面からも、まちの魅力を高め、人や企業をどう呼び込むかが大きな課題となっています。

 「一極集中」の構造には、明治以降、神戸港を中心に発展した県の歴史も関係しています。1868(明治元)年、神戸港の管轄県として設置され、さらに港を支えるため、8年後には摂津、播磨、但馬、丹波、淡路の「五国」が一つになりました。県名も、神戸港の前身である兵庫津(ひょうごのつ)が由来になったとされます。

 井戸敏三知事は「五国が持つ多様性が(兵庫の)最大の魅力」と強調し、18年にまちづくりの将来像を描いた「兵庫2030年の展望」を策定しました。県の担当者は予算編成について「地域ごとの特長を生かしたプロジェクトを着実に進めている」とし、「一極集中」を否定します。

 兵庫県は今後、大規模アリーナ整備やベイエリアへの高級ホテル誘致などを計画していますが、場所は決まっていません。これら大型事業の具体化は新知事に委ねられることになりそうです。(知事選取材班・石沢菜々子)

2021/7/10

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