韓国と神戸。李承信(リスンシン)には二つのルーツがある。

 ラグビーでは60カ月継続して居住するなど一定の条件をクリアすれば、国籍に関係なく、その国・地域の代表資格を得られる。

 「神戸は生まれ育ったところだし、ラグビーでも自分を一番育ててくれた」。韓国籍だが、日本代表に憧れ、目標とするのは自然だった。相手を抜き去る一瞬の速さは、地元の坂道で鍛えられたと疑わない。