宝塚歌劇団(宝塚市)宙組に所属していた俳優の女性(25)が昨年9月に急死した問題で、歌劇団が中止していた宙組公演を6月に再開するとしていることに、ファンからも批判が上がっている。歌劇団側は3月、上級生らによる女性へのパワハラを認めて遺族に謝罪し、問題に一定の決着がついたと判断した形。だがパワハラに関わったとされる個人の処分はなく、「見切り発車」「時期尚早」などの声が出ている。さらに宙組そのものも俳優の退団が続き、舞台の土台が揺らいでいる。(小尾絵生)
歌劇団は問題を受け、5~8月に予定していた宙組による宝塚110周年の記念演目を見送った。しかし4月に入り、宝塚大劇場での宙組公演については6月20日から再開すると発表。公演は通常ミュージカルとショーの2本立てだが、半年以上休演していたことから、今回は「ショーのみ」という異例の興行とした。
再開の報に、インターネット上では「待ってました!」「半年間舞台に立てず、つらい状況に耐えた下級生を思えば再開は喜ばしい」と歓迎する声がある一方、疑問視するファンもいる。目立つのが、パワハラの加害者とされる団員らの処分がないことへの疑問だ。
「パワハラを認めたのに誰一人責任を問われないということ?」「宙組は好きだが再開方法には納得できない」「どんな華やかな舞台も、もう素直に楽しめない」などの意見が並んだ。
























