「都心」「副都心」の言葉は東京や大都市に限ったことではない。加古川市は、JR加古川駅周辺を「都心」、JR東加古川駅周辺の「平岡地域」と、山陽電鉄別府駅周辺の「別府地域」を副都心と位置付ける。市の中枢機能を分散し、地域の活性化につなげる狙いだ。人口約25万人の市とは、ギャップの大きい言葉遣いのようだが、同様の取り組みは、ほかの地域でもある。まちづくりにおける副都心の役割とは-。
■初めて「副都心」の表記が登場するのは86年
大都市の中心部に対して、文字通り、副次的な機能を持つのが「副都心」。その代表的な例が東京都だ。国土交通省などによると、1958年に国が作った首都圏整備計画の中で、官庁が集まる「霞が関」に対して、「池袋」「新宿」「渋谷」を副都心に位置づけたのが始まりとされる。現在もその3カ所を縦断する東京メトロの路線は「副都心線」の名前が付く。