(11月25日公開の日経電子版から転載)
三菱電機が岐路に立つ。品質不正問題を受けて2021年7月に漆間啓氏が社長に緊急登板してから4年と4カ月。同氏が主導した組織風土改革への市場の評価は高く、社長就任日以降の株価は2.8倍と、日経平均株価(76%)の上昇率を大きく上回る。次の焦点は事業ポートフォリオの入れ替えだ。時価総額10兆円の大台超えのカギになる。
「大きく事業構造を見直し、会社価値を飛躍させるために中身を抜本的に見直す」。5月の経営戦略説明会で漆間社長は強調した。25年3月期までに売上高ベースで5000億円分の事業からの撤退などを決め、さらに8000億円分の事業についても三菱電機グループでの成長やシナジー創出が見込めなければ、26年3月期中に撤退や縮小を辞さない改革プランを公表した。
























